HOLA!アルゼンチンいろいろ: アルゼンチン映画「SAMURAI」

Nov 28, 2012

アルゼンチン映画「SAMURAI」

去る11月17～25日に第27回マルデルプラタ国際映画際(27 Festival Internacional de Cine Mar del Plata) が開催され、アルゼンチン人ガスパル・シェウエル（GasparScheuer）映画監督の作品「SAMURAI」が公開され、注目を浴びました。

数ヶ月前、友人で俳優のホルへ・タカシマから最近、映画に出たと聞きました。その撮影シーンの写真を見たら、なんと知り合い数人の日系人やアルゼンチン在住の日本人アーティストたちが、はかまや着物姿で出演していました。スペイン語と日本語で会話されていると聞き、「どんな映画なんだろう」「日本人をバカにしたコメディ映画なんだろうかな」と思いました。

でも、彼と話していくうちに、監督は日本の歴史に興味を持ち、アルゼンチンカーウボーイ「ガウチョ」と日本の「サムライ」をテーマにした映画と言う事が分かりました。いつブエノスで上映されるか楽しみにしていましたが、公開されたのが、ブエノスアイレス市から400km離れたリゾート都市マルデルプラタでした。

映画は19世紀末、西郷隆盛と一緒に戦ったおじいさんの家族が新天地を求めアルゼンチンへ渡り、孫に戦った剣を渡し、アルゼンチンへ逃亡してきた西郷隆盛を見つけるよう依頼します。そこで世間知らずで理想家の孫は、西郷隆盛を探しに出かけます。ある日、家族を捨てパラグアイ戦争で戦ったずる賢いガウチョと出会い、そして徐々に二人の間には友情が生まれていきます。

この映画は両国の発展と伝統について語られています。アルゼンチンが多くの移民を受け入れる以前、当時の先住民は、白人により多くが抹殺され、白人と生き残った先住民の混血であるガウチョは、差別され続け雄大なパンパを馬と一緒にさまよって暮らしていました。

アルゼンチン映画部門のコンペティションで、「SAMURAI」は、残念ながら受賞されませんでしたが、アルゼンチン映画監督による監督賞を受賞しました。

ブエノスアイレスでいつ上映されるかな？

映画「SAMURAI」のポスター