Sep 25, 2012

アルゼンチンがアルゼンズエラに?



 毎週日曜の夜にオンエアされるクリスティナ政権を批判するテレビ番組の新聞広告が、去る9月2日に1ページ全面に掲載されました。キャスターはーはベテラン記者のラナタ氏。当日、放送された番組は、ベネズエラ政権を「コピー」してアルゼンチンに「ペースト」というテーマでした。



 今のアルゼンチンは、様々な商品に輸入規制があり、インフレは約20%、治安は悪化、アルゼンチン人によるドル購買は制限され、次回の大統領総選挙に現クリスティナ・フェルナンデス大統領の再出馬の噂も広がっています。

 先月アルゼンチン統計局は、アルゼンチンで1人1日6ペソ(約105円)で食べていけると、発表しました。これは、カフェでコーヒーも飲めない金額です。

 税務署は、9月1日からアルゼンチンの銀行が発行するクレジットカードで、海外また海外ネットで買い物をしたら、15%の新税が付くと公表しました。政府のドル不足はかなりでしょう。
 一方、クリスティナ大統領は、テレビの ゴールデンタイムで15分の演説を全チャンネルでライブ中継し、その次の週には1時間もしゃべりまくりました。いろいろな面で、我が大統領はベネズエラのチャベス大統領の優秀な後輩になってきました。

ソーシャルネットワークではこんなメッセージが流れています。 
「ようこそ、あなたはアルゼンズエラ「きゅうば国」に入国しています。(往路の)好い旅を!」

  
 ベネズエラ国になりたくない市民は、ツイッターやフェイスブックでデモを呼びかけ、9月13日の夜に鍋たたき抗議デモ(カセロラッソ)が行われました。趣旨は「この国のために市民は積極的に参加しなければならない。治安の悪化、薬剤不足、輸入と輸出の規制、言葉の暴力、政治工作、無処罰、権力主義などに耐えられない!我らの将来が懸かっている。参加するのはあなた自身の選択」です。

 アルゼンチンで行われるデモは、通常、労働組合が中心になって呼びかけますが、今回、夜の8時に大統領府に面する5月広場で集まった人たちは、国の補助金や助成金をもらわない、中流階級の普通のサラリーマンやOL、大学生や主婦たちでした。アルゼンチン中部のコルドバ市、北東部のロサリオ市やパラナ市、西部はメンドーサの街でも多くの人が参加しました。その時、クリスティナ大統領は地方で、デモを無視しながら演説していました。

 9.13の鍋たたき抗議の様子はこちらで→参照

 数日前から、メールやフェイスブックで「10月1日()7.30pmにパレルモ地区のスペインモニュメントでカセロラッソ」と、再び呼びかけています。同時に、ブエノスアイレス州の街のメイン広場や地方都市の広場で集まる予定です。、現政権に強い不満を抱いているのは、ブエノスアイレス市だけではなく地方都市も同じです。

 また、「11月8日、100万人がオベリスコで集まる」という動きもあります。これを「8N」と呼んでいます。


 確かに最近、知り合いや友人と集まる度、話題のテーマは、クリスティナ大統領の政策です。次回のデモに参加するという人も多いです。

 そういえば、数ヶ月前、このブログで「鍋たたき抗議デモ」について書いた時、ある経済アナリストの記事を紹介しました。そのタイトルは「アルゼンズエラ、アルゼンチンがベネズエラになる可能性」でした。

 アルゼンチンどうなる?「アルゼンズエラ」になる?

 ブログを参照→鍋たたき抗議デモ
 6月1日付けCRONISTA COMERCIAL新聞紙記事を参照 →アルゼンズエラ

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